富士山・箱根火山対策の充実を求めました。

富士山・箱根火山対策について

広域自治体である神奈川県の取り組むべき優先課題に災害対策があります。

災害は、自治体を選んでくれるわけもなく容赦なく広域的な被害を引き起こすため市町村の垣根を超えた県の役割が大きいからです。

また災害からの救助・復旧・復興においても市町村そして都道府県の自治体間協力が有効であり広域自治体である県の取り組みによって対策は変わります。

住民の生命と財産を守るのが我々の仕事であり、これまでにも首都圏直下型地震やコンビナート災害対策、原子力艦船事故対策など様々県の対応を質してきました。

住民の関心も高く、昨年12月の代表質問で行った災害対策について問い合わせがあったので再度お知らせしたいと思います。

その一つが富士山・箱根火山対策です。

H25年8月に鹿児島県・桜島において、噴煙が火口から5000mの高さに達する爆発的な噴火が発生しました。火山に関して本県は、日本でも有数の規模の富士山に近接し、また箱根火山も抱えています。いずれも、噴火の警戒レベルは低く、すぐに噴火する恐れは少ないものの、活火山であり、ひとたび噴火すれば影響は大きく本県にとって火山対策は重要です。

神奈川県では、溶岩による被害は無いとされているものの、大量の火山灰の被害が想定されています。

富士山火山防災協議会が平成16年に作成した想定によれば、富士山が万が一噴火した場合、箱根など県内10市町で、火山灰が30センチ以上積もる可能性があり40万人の県民に影響が出るとしています。木造家屋の屋根に火山灰が30センチ以上積もると、降雨などで水分を含み、家屋を倒壊させる危険性も指摘されています。

私は、こうした市町と連携し、観光客を含む地域住民について、降灰からの広域避難計画の策定と、実働訓練の実施が不可欠だと考えます。

富士山火山対策は、影響する範囲も広く、広域にまたがる避難や土石流などの二次災害など課題も多く、神奈川だけで対応するには限界もあり、近隣の山梨、静岡県との連携も重要です。

本県では、山梨、静岡両県と共に、富士山火山防災対策協議会を設置し、地域防災計画にも位置づけ、対策を推進しています。この協議会の枠組みをベースに、自治体間連携を一掃深めた避難計画など具体的な対策を進めていくことを知事に対し求めました。

 箱根火山については、富士山に比べれば規模も小さく、噴火の可能性もより少ないとされますが、本県の有数の観光地でもあり、しっかりとした事前の備えが必要なことは論をまちません。

箱根については、2001年に群発地震が発生し、昨年の1月から2月にかけても小規模な地震が発生し、報道機関に取り上げられました。箱根は、住民の居住する地域も近く、来訪者が多い観光地なので、多少の変化でも、県民の関心は高く、不安も高まることになります。

地元の箱根町とも連携し、観測体制や火山活動に関する情報の受伝達も含めた事前の対策にしっかりと取り組む事が必要です。

私は、黒岩知事に対して富士山・箱根のそれぞれの特性に応じて、国や近隣県、市町村とも連携して、火山活動の観測や住民の避難対策などに取り組むべきことを求めました。

黒岩知事からは、積極的に火山対策に取り組む旨の答弁があり、

既に本年2月に神奈川、山梨、静岡3県による「広域避難計画」が策定され、3県の災害対策本部の連携体制が検証され始めました。

あわせて10月には3県合同訓練が実施されることと県西部には灰対策のゴーグル等資機材設置予算が成立をしました。

近藤の提案に対し、速やかに対策を進めた県を率直に評価したいと思います。

昨年、富士山が世界遺産に登録されたことから今後、国内外からより多くの観光客が富士山を訪れることが予想されます。

火山対策にとどまらず今後も住民の生命と財産、来訪者の安全も確保するために災害対策の強化については様々

進めていきます。

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