この道路復旧の仮設工事に 多数のテトラポットが使われている...
この道路復旧の仮設工事に
多数のテトラポットが使われるなどしたことから、
今後稲村ヶ崎がテトラポットで埋めつくされる
との不安がサーファーたちに広がり、
今回サーファーなど海浜利用者で構成される
「鎌倉の海を守る会」の皆さまと
国際環境保護団体SFJ(サーフライダーファウンデーションジャパン)と
工事実施者である藤沢土木との意見交換会を開催しました。
結論から申し上げると稲村ヶ崎がテトラポットで埋めつくされることはありません。
私も海を愛する者であり断言します、
そして県議としてそんなことはさせません。
仮設テトラポットは、工事進捗とともに取り除かれます。
求められるのは高波から海岸線構造物を守ってきた砂浜の復元です!
道路護岸の復旧は、
これまでの護岸位置から立上がることから
浜幅をいじめることはありません。
ただしR134号の下に
鎌倉市の下水道本管があることが工事を難しくしています。
このことは松尾鎌倉市長からも命を受けており、
鎌倉市の大切なライフラインを守り抜かなければなりません。
道路護岸の完成時期について、
明確な説明はありませんでしたが、
県当局は道路セクションと海岸セクションが一つとなる
プロジェクトチームを立ち上げ、
国の災害認定を取付け財源を確保するなどし
今夏の高潮シーズンまでに完成すべく尽力しています。
是非とも砂浜復元したく今回のピンチをチャンスとしたい一心です!
今回は海浜保全の一人者である
(一社)土木研究センターなぎさ総合研究所長の
宇多先生にも同席いただきました。
砂は何処に行ってしまったのでしょうか。。
稲村ヶ崎、七里ヶ浜の砂は、通年トレンドで
西側(江ノ島方面)から東側(由比ガ浜方面)に流されており、
稲村ヶ崎が砂を止める自然の堤防になっているのに砂がないのです。
東側にある由比ガ浜に砂が流れついているのかと言うと
そこにも無いから、豊かな海岸線を残すために
叡智を結集しなければなりません。
沖合に流れ出たであろう砂を戻す仮説を立てましたが、
宇多先生に論破されました。
沖合に流れ出るのは、長年の自然の営みで
粒径が小さくなったから流れ出るので、
浜に戻してもまたすぐに流れ出るのが自然の摂理だと。
河川護岸や海岸線護岸で砂の供給源が絶たれる中、いかに砂を供給するのかが問われています。
私見ですが、潮流トレンドに逆らうものの
東側にたまる腰越漁港や片瀬の砂を
活用するのが最善ではないのでしょうか。
神奈川県には日本初となる、
コンクリートに極力頼らず砂浜を復元し県土を守る
「海岸侵食対策計画」があります。
ダムの堆積砂を活用し、有効貯水率を回復し
砂浜の復元材に使う一石二鳥の取組です。
山砂であるが故に、数年ニゴリが出ますが
長い目で見れば評価に値します。
川に置砂するなど山・川・海の連続性を重要視し、 私たちの利便のために分断された 自然の循環を人為的に取り戻す。
同計画は07年県議初当選から
養浜(砂浜復元)の重要性を指摘し11年に策定されました。
10年計画のため今年が最終年となります。
今後も砂浜復元が必要であることから計画延長を迫り、
新計画策定の確約を得ていることをお伝えします。
そして叡智を新計画に反映させたい。
是非一度、現在の計画をご覧いただれば幸いです。
恵の自然は、時にして私たちに猛威をふるいますが、
県・鎌倉市・漁師・サーファー
あらゆる人たちとのプロセスを大事にして
豊かな自然を守りたい。