「プルサーマル発電」玄海原子力発電所


26日、国内初のプルサーマル発電が11月5日に試運転された事をとらえ、
佐賀県にある九州電力(株)玄海原子力発電所の視察を行いました。
一般の方も条件が揃えればバスからの見学は出来ますが、今回は原子力発電所内部まで視察をさせてもらいました。
しかしながら、発電所内を視察するまでには厳しいチェックがあり、身分証明書の提示からはじまり3重のボディーチェックを受けました。携帯電話やカメラの持ち込みは出来ず、中枢部ではIAEAのカメラが設置されるなど内部は厳しく管理されていました。

現在日本には、北海道から鹿児島まで、13道県に17ヶ所の原子力発電があり、55基・4946.7万kwの発電用原子炉が運転され、日本の電力の約3割を賄っています。
同発電所は、日本で9番目、九州では初めての原子力発電所として昭和50年に営業運転を始めています。
同発電所内に4機ある原発の中で3号機は、エネルギーの有効活用や放射性廃棄物の減少などを目指し、
国の核燃料サイクル政策の根幹である国内初のプルサーマル発電が本年11月5日に試運転され、12月上旬から営業運転が開始される予定となっています。

原子力施設などからの放射性物質や放射線の異常な放出などによって緊急事態に至った場合、人間の五感には感じられない放射線への対応など、地震や風水害などの自然災害とは異なった対応が求められる事から、
原子力発電所では、多重防護の考え方を基に設計を行い、建設、運転の各段階において、厳重な安全対策が取られています。
原子炉は5重の壁でガードされており、風雨にさらされる第5の壁(原子炉格納容器)は、厚さ1.3メートルのコンクリートなどで出来ており旅客機が体当たりしても壊れないとの事でした。
1986年4月に事故を起こし、甚大な被害をもたらしているチェルノブイリ原子力発電所には、玄海原子力発電所にある第5の壁が無く放射性物質を拡散させてしまったとの説明も受けました。

様々な意見交換をしましたが、原子力発電で近藤が疑問視するのが、安全性と経済性です。
私たちの豊かな暮らしを支えているのは、石油や石炭、天然ガス、ウランなどのエネルギー資源です。
原子力発電は、発電するときに二酸化炭素を出さないため地球温暖化対策に有効であり、「プルサーマル発電」は、使用済み原子力燃料を再利用でき放射性廃棄物を大幅に減らせることも承知していますが、やはり近藤は承服しかねます。
なぜならウラン燃料も有限であり、原子力災害は取り返しがつかなく持続可能ではないからです。温暖化対策が急がれる中、原子力発電に傾注する各国のエネルギー政策に警鐘をならしたい。
ただ、明日から電気の無い生活や経済が考えられるかと言われれば、返答に困ってしまう。。。
原子力発電は、太陽や風などなど持続可能エネルギーが普及するまでのつなぎであると考えます。玄海原子力発電を遠望すると、多くの風力発電が稼働している事に気付きました。
正確な数は忘れましたが、両手を使って数え映画の「風の谷のナウシカ」を連想するのに充分の数で、大きなブレードの回転に見合った生活は出来ないのであろうかと考えさせられました。
現実は、総発電電力構成比の1%に止まっていますが、安全で持続可能なエネルギーによる世界を作り出すための大きな勇気をもらった気がしました。

本日は、NTT西日本福岡支店にも行き、電気通信事業機関の地震、洪水、噴火、火災などの自然災害に対する取り組みも調査しました。







コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です