神奈川県内における放射線量の測定状況についてお知らせします。
福島第一原子力発電所が4機同時に災害に遭うという緊急事態に陥っていることから、
近藤のところに様々な問い合わせがあり、お知らせする次第です。
福島第一原発において瞬間最大放射線量は400ミリシーベルトであり、人間の白血球が一時的に減るほど危険な放射線量の250ミリシーベルトを超えている事を考えると神奈川県民の心配も理解できます。
神奈川県では、空間放射線量を常時測定するため、横須賀市に8基、川崎市に5基、茅ヶ崎市に1基の13基のモニタリングポストを設置しています。
本日、5時ごろから測定値の上昇がみられ、最大値で212.8ナノグレイ/時間(nGy/h)を記録しています。この数値は、平常時の20~30ナノグレイ/時間の約8倍にあたる事から福島第一原発の影響があったと近藤は考えますが、県からは明確な因果関係の報告は受けていません。
横須賀で観測された平常時の8倍の放射線量を考えるときにまず放射線量の単位について理解をしておきたい。まず放射線量の単位にナノグレイ→マイクロシーベルト→ミリシーベルトがあります。
県の観測した最大値212.8ナノグレイというのは、0.212マイクロシーベルトにあたりミリシーベルトは、マイクロシーベルトの1000倍です。
医療放射線の胸のX線撮影1回が0.05ミリシーベルトであることを考えると、
ただちに健康に影響のあるレベルではないことが理解できます。
なお、文部科学省が横須賀市内に10基のモニタリングポストを設置しており、そのうち「かきヶ浦局」で、5時48分に最大値258ナノグレイが測定されています。
グレイ(Gy)→放射線が物質にあたったとき、その物質に吸収され放射線量を表す単位。
シーベルト(Sv)→生物が放射線を受けたときに、その影響を表す単位。
〈参考〉3月15日県モニタリングポスト(横須賀ハイランド局)の測定値(nGy/h)
4時24.3→5時24.9→6時67.3→7時212.8→8時122.6→9時93.7→10時86.8→11時103.2→12時140.5→昼以降は100nGy/hナノグレイで推移しています。
原子力災害特別措置法に基づき国から指示がでるのが5マイクロシーベルト。
原子力緊急事態宣言が出るのが500マイクロシーベルト。
原発の作業員の年間被ばく限度が年間50ミリシーベルト。
人間の白血球が一時的に減るほど危険なのが250ミリシーベルト。
神奈川県が観測した最大値は、212ナノグレイです。
重ねてただちに身体の影響の出る数値ではないので、皆様冷静に判断して行動してください。