県管理下水処理場における汚泥の放射性物質濃度等の測定結果について
福島県の下水処理場の汚泥等から比較的高濃度の放射性物質が検出されたことを受け、県が管理する下水処理場の汚泥に含まれる放射性物質の濃度等を測定した結果、神奈川県内からも放射性物質が検出された。
流域下水道は、域内に浄水の取水口があることから、今後も検査体制の強化が必要です。
1 核種分析結果
試料採取日:平成23年5月6日
測定結果
(1) 汚泥
処理場名 放射性ヨウ素(Bq/kg)放射性セシウム(Bq/kg)
最大値 最小値 最大値 最小値
相模川流域左岸処理場(茅ヶ崎市柳島) 192 96 269 141
相模川流域右岸処理場(平塚市四之宮) 473 264 482 191
酒匂川流域左岸処理場(小田原市西酒匂) 242 113 461 169
酒匂川流域右岸処理場(小田原市扇町) 84 35 135 87
(2) 焼却灰
処理場名 放射性ヨウ素(Bq/kg)放射性セシウム(Bq/kg)
最大値 最小値 最大値 最小値
相模川流域左岸処理場(茅ヶ崎市柳島) 912 839 2,034 1,937
相模川流域右岸処理場(平塚市四之宮) 1,177 1,125 2,873 2,712
酒匂川流域左岸処理場(小田原市西酒匂) 486 360 1,363 859
酒匂川流域右岸処理場(小田原市扇町) 559 464 1,261 819
(3)流入下水及び放流水
処理場名 放射性ヨウ素(Bq/kg) 放射性セシウム(Bq/kg)
相模川流域左岸処理場(茅ヶ崎市柳島) 全て不検出 全て不検出
相模川流域右岸処理場(平塚市四之宮) 全て不検出 全て不検出
酒匂川流域左岸処理場(小田原市西酒匂)全て不検出 全て不検出
酒匂川流域右岸処理場(小田原市扇町) 全て不検出 全て不検出
※ 3検体測定し、最大値と最小値を表に記載(詳細は別添資料参照)
※ 放射性ヨウ素はI-131、放射性セシウムはCs-134、Cs-137の合計
(参考)
・ 平成23年4月30日に採取した福島県県中浄化センターの汚泥等におけるの測定結果
下水汚泥 :放射性セシウム 26,400Bq/kg
溶融スラグ:放射性セシウム 334,000Bq/kg
なお、本県では溶融スラグは製造していません。
2 空間線量率調査結果
測定日:平成23年5月10日
測定結果
処理場名 測定値(μSv/h)
最大値 最小値
相模川流域左岸処理場(茅ヶ崎市柳島) 0.06 0.05
相模川流域右岸処理場(平塚市四之宮) 0.05
酒匂川流域左岸処理場(小田原市西酒匂)0.05 0.04
酒匂川流域右岸処理場(小田原市扇町) 0.05
※ 各下水処理場敷地境界にて計測
※ 測定値は可搬型サーベイメーターによる数値
(参考)
・測定実施時間帯における茅ヶ崎市モニタリングポストの測定値の平均:0.053μSv/h
3 今後の対応
・現在、放射性物質を含む汚泥などの取り扱いに関しての基準がないことから、焼却灰 の搬出を停止し、処理場内で保管する。
・国に対して、放射性物質濃度の基準値及び下水汚泥等の安全な処理方策について、早急な策定を要望する。
問い合わせ先
神奈川県県土整備局河川下水道部下水道課