今回の諮問内容は、平成21年度中に制定を目指す「観光振興条例(仮称)」と、
平成20年度中に示す条例の基本的な考え方となり、
神奈川の観光の将来像となる「観光かながわグランドデザイン」の内容や
あり方について意見を述べる事であります。
国においては、平成18年12月に「観光立国推進基本法」を制定し、
観光を21世紀における日本の重要な政策の柱として明確に位置付けるとともに、
平成19年6月には観光立国の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図る為
「観光立国推進基本計画」を策定したところであり、
平成20年10月には「観光庁」の創設も予定されています。
交流人口の増加に資する観光は、地域経済の活性化、雇用機会の増大等、
経済活動のあらゆる領域の向上に寄与するとともに、
新しい観光(ニューツリズム)ニーズに対応した取り組みである、
エコツーリズム、グリーンツーリズム、ブルーツーリズム等は、
健康の増進や潤いのある豊かな生活環境の創造を通じて、
住民生活の安定向上にも貢献すると考えます。
青い海とみどり豊かな自然や、歴史的資源、邸園文化に代表される近現代資源等、
多様な地域資源を有する三浦半島は、
ニューツーリズムを実施する最高のエリアでありますが、
常に開発圧力にさらされている現状等もあり、
自然環境と住環境を守り育てていくために
国・県の施策導入が必要である事などを報告しました。
また、交流人口の増加によるゴミ排出量の増加対策や
運輸及び宿泊分野から排出される温室効果ガス削減等、
持続可能な観光に向けた環境への取り組みも必要である事なども意見しました。
2007年スイス・ダボスで行われた「第2回気候変動と観光に関する国際会議」では、
観光分野からの二酸化炭素排出量は、総排出量の5%と推計報告されています。
観光分野において「環境」は重要な財産であり、
「地域社会の持続的な発展」と両輪となる
「エコロジーとエコノミーの共生」という認識の下に
施策を講じていくことが必要です。
次回の県観光審議会は10月に開催予定です。
進捗があればまた報告します。