8日、二宮町にて平成26年度より国直轄事業として砂浜の保全対策が実施される西湘海岸直轄事業の着手式に出席しました。
近藤は、県の建設常任委員会委員長であることから来賓として招待されていますが様々な情報と状況を確認するのが目的です。
国直轄事業とは、国が決定し実行する事業であり国土保全のために特に重要と判断されたものだけ実施される事業です。
西湘海岸では、平成19年9月に発生した台風9号により約50万m3の砂が沖合に流出し、砂浜が著しく侵食を受け、沿岸の主要道路である西湘バイパスが崩落するなど大規模な海岸災害が起こりました。
西湘海岸は、海岸近くに相模トラフという急深な海溝があり、保全対策の実施には、多大な事業費と高度な技術力を要するため、県及び相模湾沿岸13市町の首長と県議連代表で構成する「なぎさづくり促進協議会」により毎年、国に対して要望活動を行ってきました。
事業区間は、大磯港から酒匂川までの約13km。新工法である岩盤型施設6基は、平時には砂に隠れ景観にも利用者にも配慮したもの。海底にて砂礫の海底谷への流出を防止する施設1km、養浜約36万m3など総事業費は181億円。
事業期間は、平成26年度から平成43年度まで。
費用負担は国が三分のニ、神奈川県が三分の一となります。
自然の大いなる力に抗うことがいかに大変なのかは、十分に承知しているつもりです。
砂浜が消失する原因の一つにダムがあります。山川海の連続性が途切れ砂が浜に供給されないのです。
神奈川907万県民は、節水や渇水知らずという利便を教授する代わりに海岸が侵食されるという問題を抱えています。
県は毎年、ダムに貯まった砂を海岸に戻していますが十分とは言えませんでした。
対案なくダムを壊せと言うのは暴論、温暖化により年々巨大化する台風、私たちは生き方を変えなければならないのでしょう。
国直轄事業は、今しばし私たちが変革する間の対処療法であることを肝に銘じたい。